【論文】A03班 長谷川 美貴 教授らの論文がEuropean Journal of Inorganic Chemistry に掲載されました

Updated: 2021年10月22日

Coordinated Halide and Pseudo Halide-Dependent Structures and Photoluminescence of Defective Double Cubane Zinc(II) Clusters

T. Kuramitsu, S. Kusumoto, H. Ohmagari, M. Hasegawa, P. Thuéry, Y. Kim, S. Hayami and M. Nakamura

European Journal of Inorganic Chemistry, 2021, 12, 1160-1164

DOI: 10.1002/cplu.201900692

 

欠陥のあるDoubleCubane型亜鉛二価クラスターの配位ハロゲン化物および疑似ハロゲン化物に依存した構造と発光特性

 

A03長谷川美貴グループ（青山学院大学）は、熊本大学の速水・中村グループとともに、欠損型double-cuban骨格をもつ亜鉛二価４核錯体[Zn4(L)4(μ3-OCH3)2(X)2] (L=2-((benzyloxy)carbonyl)-6-methoxyphenolate; X=Cl–, Br–, I–, N3–, NCS–)を初めて合成した。カウンターイオンによって発光量子収率が異なり、X=NCS–の場合は77Kの低温で88%と非常に高い値を示した。筆者らはＬのベンジル基をメチル基にした同様の錯体についてもすでに報告しており、本系の高い量子収率はHirschfeld表面解析より、ベンジル基導入による分子間距離の拡張とそれに伴う分子間の電荷移動の消失が原因であることが明らかになった。