【論文】A01-01 加藤 昌子教授らの論文がChemical Communications掲載されました


Liquid-liquid interface-promoted formation of a porous molecular crystal based on a luminescent platinum(II) complex

 

Kimura, M. Yoshida, S. Fujii, A. Miura, K. Ueno, Y. Shigeta, A. Kobayashi, M. Kato

Chemical Communications, 2020, 56, 12989-12992.

DOI: 10.1039/D0CC04164E

 

多孔性分子結晶(PMC)は機能性の細孔や柔軟な構造から多機能性の結晶材料として注目されています。一方、PMCはその多孔質構造を構築する相互作用の弱さから熱力学的な最安定構造として得られないことが多く、その選択的結晶化には時に困難を伴います。今回、水素結合ドナー・アクセプター部位を導入した新規白金(II)錯体を結晶化させる際に、従来の結晶化方法ではPMCの選択的構築が困難だったのに対し、MeOH/H2O混合溶媒とアルカンとの液液界面では目的とするPMCが選択的に得られることが分かりました。これにより、多孔質構造とサーモクロミック発光とを併せ持つ新規光機能性PMCの開発に成功しました。