【論文】A03 石井 和之教授らの論文がChemical Communications掲載されInside back cover採用されました


Novel method for preparing stable near-infrared absorbers: a new phthalocyanine family based on rhenium(I) complexes

K. Murata, Y. Koike, K. Ishii

Chemical Communications, 2020, 13760–13763

DOI: 10.1039/d0cc04625f

 

 

近赤外光を吸収する分子は、色素や発光材料、生体機能材料などさまざまな光機能材料開発の観点から重要である。本研究では、二核および単核レニウムフタロシアニン錯体を新規合成し、その光化学特性および電気化学特性を調べた。フタロシアニン環に対し、電子不足なレニウム(I)トリカルボニルユニットを導入することにより、Q帯の著しい長波長シフトとともに、環の酸化安定性の向上を達成した。本研究の成果は、近赤外光吸収特性と高い安定性を兼ね備えたソフトクリスタル構成要素の新しい設計指針を示すものである。