【論文】A03 グン 剣萍教授の論文がMacromolecules掲載されました


Internal Damage Evolution in Double-Network Hydrogels Studied by Microelectrode Technique

H. Guo, W. Hong, T. Kurokawa, T. Matsuda, Z. L. Wu, T. Nakajima, M. Takahata, T. Sun, P. Rao and J. P. Gong

Macromolecules, 2019, 52, 18, 7114‒7122

DOI: 10.1021/acs.macromol.9b01308

 

微小電極法を用いたダブルネットワークゲルの内部破壊進展の観察

ダブルネットワーク(DN)ゲルは、90%程度が水でできているにも関わらず極めて高強度・高靭なハイドロゲルです。この強靭化の起源は、ゲル内部での高分子ネットワークの破壊であることが広く知られていますが、ミクロ構造がどのように壊れていくかはほとんど未知のままでした。本研究では、数100 nm径の極細探針を用いた「微小電極法(MET)」により、変形後のDNゲルの内部構造を評価しました。その結果、DNゲルの内部破壊は異方的であること、また内部破壊によって約2 μm間隔の周期構造が形成されていることを明らかとしました。微小電極法というハイドロゲル内部のミクロ構造を実空間で観察できる優れた手法を活用することで実現された成果と言えます。