【論文】A01 鈴木 康介講師の論文がJournal of the American Chemical Society掲載され、Supplementary Cover採択されました


Self-Assembly of Anionic PolyoxometalateOrganic  Architectures Based on Lacunary Phosphomolybdates and Pyridyl Ligands

C. Li, N. Mizuno, K. Yamaguchi and K. Suzuki

Journal of the American Chemical Society, 2019, 141(19), 7687−7692

DOI: 10.1021/jacs.9b02541

 

 

欠損型ホスホモリブデートとピリジン配位子を用いた無機−有機三次元構造体の自己集合

 

モリブデン酸化物クラスターと有機配位子を用いた「三次元ナノ構造体」を初めて合成することに成功しました。欠損型モリブデン酸化物クラスターは、溶液中で速やかに構造が変化しするため取り扱いが難しいことが課題でしたが、ピリジンを用いた構造制御により安定性が飛躍的に向上することを明らかにしました。このモリブデン酸化物クラスターとピリジンの結合は容易に脱離することから、複数のピリジン構造をもつ有機配位子に交換することで無機-有機 三次元ナノ構造体に組み上がることを見出しました。本研究により、単独の金属イオンでは実現できない新たな幾何学構造の設計や、ナノ空隙内における触媒反応・新規物性への応用が可能になると考えられます。