公募班(2020-2021)
ベルト状金属錯体のイオン性結晶を用いた格子欠陥誘起型ソフトクリスタルの創製
キーワード
内在性細孔、ソフトクリスタル、金属錯体、格子欠陥、ベルト状分子関連する研究者
研究協力者: 秋根茂久(金沢大学ナノ生命科学研究所、教授)研究概要
本研究では、剛直な大環状ベルト状分子を弱い相互作用により連結し集積することで、新たなソフトクリスタルの創製を目指す。具体的には、堅い骨格を持つ屈曲型配位子と金属イオンから自己集合により多様なカチオン性ベルト状金属錯体「メタロナノベルト」を合成し、これを様々な非共有結合性の相互作用で連結することで、蒸気などの外部刺激に対して応答しやすい内在性細孔を持つソフトクリスタルの創製を行う。さらに、この内在性細孔を持つイオン性結晶に対して格子欠陥を積極的に導入することで、ソフトクリスタルの柔軟性の精密制御を目指す。本研究は、これまでに偶発的に発見されてきたソフトクリスタルをより戦略的に合成する上で重要ないとぐちを与えると考えられる。
公募班(2018-2019)
内在性細孔を持つイオン性結晶を用いた格子欠陥誘起型ソフトクリスタルの創製
キーワード
内在性細孔、ソフトクリスタル、金属錯体、格子欠陥関連する研究者
研究協力者: 秋根茂久(金沢大学ナノ生命科学研究所、教授)研究概要
本研究では、剛直な大環状分子を弱い相互作用により連結し集積することで、新たなソフトクリスタルの創製を目指す。具体的には、堅い骨格を持つ有機配位子と金属イオンから自己集合により多様なカチオン性金属錯体型マクロサイクルを合成し、これを様々な非共有結合性の相互作用で連結することで、蒸気などの外部刺激に対して応答しやすい内在性細孔を持つソフトクリスタルの創製を行う。さらに、この内在性細孔を持つイオン性結晶に対して格子欠陥を積極的に導入することで、ソフトクリスタルの柔軟性の精密制御を目指す。本研究は、これまでに偶発的に発見されてきたソフトクリスタルをより戦略的に合成する上で重要ないとぐちを与えると考えられる。
研究業績
査読付発表論文
A01-17
- "State- and Water Repellency-Controllable Molecular Glass of Pillar[5]arene with Fluoroalkyl Groups by Guest Vapor " K. Onishi, S. Ohtani, K. Kato, S. Fa, Y. Sakata, S. Akine, M. Ogasawara, H. Asakawa, S. Nagano, Y. Takashima, M. Mizuno, *T. Ogoshi, Chem. Sci., 2022,13, 4082-4087. (領域内共同研究 A01公募 生越, 水野)DOI: 10.1039/D2SC00828A
- "Efficient formation of [3]pseudorotaxane based on cooperative complexation of dibenzo-24-crown-8 with diphenylviologen axle" *Y. Sakata, T. Ogura, *S. Akine, Chem. Commun.,, 56, 8735-8738 (2020). (Cover)DOI: 10.1039/d0cc03131c
- "Non-Covalent Interactions Enable the Length-Controlled Generation of Discrete Tubes Capable of Guest Exchange" S. Fa, Y. Sakata, S. Akine, *T. Ogoshi, Angew. Chem. Int. Ed., 59, 9309-9313. (2020). (領域内共同研究 A01公募 生越)
- "Functionalized metallonanobelt derivatives having quinoxaline scaffold prepared from a common precursor" *Y. Sakata, Y. Furukawa, *S. Akine, Tetrahedron Lett., 60, 2049-2053 (2019).
- "Metallonanobelt: A Kinetically Stable Shape-Persistent Molecular Belt Prepared by Reversible Self-Assembly Processes" *Y. Sakata, R. Yamamoto, D. Saito, Y. Tamura, K. Maruyama, T. Ogoshi, *S. Akine, Inorg. Chem., 57, 15500-15506 (2018). (Cover)(領域内共同研究 A01公募 生越)
総説,解説,評論等
A01-17
- 酒田陽子 「速度論的制御に基づく新奇機能性超分子錯体の開拓」(錯体化学会研究奨励賞受賞レビュー)、Bull. Jpn. Coord. Chem. vol.77 p26~36、錯体化学会、2021年発行
- 酒田陽子 「速度論的制御に基づく超分子金属錯体の化学」、 高分子 vol.70 p187~191、高分子学会、2021年発行
国内学会発表
A01-17
- 野口遵研究助成金講演会において、一般向けに講演(2022.03.15)
- “速度論的制御に基づく機能性超分子錯体の開発" 酒田陽子(招待講演), 第33回生物無機化学夏季セミナー, オンライン, 2021年7月17日
- “速度論的制御により超分子錯体の新たな魅力を引き出す" 酒田陽子(招待講演), 2021年度中国四国地区高分子講演会・GSCセミナー 超分子材料創製の最先端, 鳥取、2021年11月17日
- “速度論的制御に基づく金属錯体型マクロサイクルの構造変換と機能創出" 酒田陽子(招待講演), オンライン研究会「錯体化学に基づく分子の構造変換設計と機能制御」, 2020年7月10日
報道・アウトリーチ活動・特許・その他
A01-17
- 酒田陽子 第14回ケムステVシンポ「スーパー超分子ワールド」にて一般向けに講演を行ったサケ
国際学会発表
A01-17
- "Molecular Recognition Behavior of a New Belt-Shaped Macrocycle Having a Unique Nanospace Surrounded by Metal Complexes and Aromatic Walls" Yoko Sakata (Invited) The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2021 (Pacifichem 2021), (Online, 16-21 Dec 2021)
- "Synthesis of a New Shape-Persistent Metal-Containing Molecular Belt, Metallonanobelt" Yoko Sakata (Invited) The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2021 (Pacifichem 2021), (Online, 16-21 Dec 2021)
受賞
A01-17
- 2021年6月 第18回ホスト-ゲスト・超分子化学シンポジウム 優秀ポスター賞受賞 (M2 日比敏博)
- 2021年11月 第11回CSJ化学フェスタ2021優秀ポスター発表賞受賞 (M1 中村亮介)
- 酒田陽子 2020年9月 錯体化学会 研究奨励賞受賞
- 酒田陽子 2021年1月 日本化学会 第9回女性化学者奨励賞受賞
- 酒田陽子 2020年 英国化学会(The Royal Society of Chemistry)のChemical Communications Emerging Investigatorsに選出サケ
- 受賞タイトル:錯体化学会 令和2年度研究奨励賞:受賞者 酒田陽子:
関連ウェブサイト
連絡先
sakata[at]se.kanazawa-u.ac.jp