松本 有正

まつもと ありまさ
Arimasa Matsumoto
奈良女子大学 研究院 自然科学系
助教
A01

専門分野有機化学・キラル化学
公募班(2020-2021)

結晶相転移を利用したキラル物性のコントロール

キーワード
キラル結晶、ソフトクリスタル、結晶相転移、円二色性スペクトル、有機結晶、キラリティー制御

研究概要

分子に右手型,左手型のキラリティーがあるように,結晶構造にもキラリティーをもつものが存在する。キラリティーを持たないアキラルな分子は結晶化する際にもアキラルな結晶構造をとることが多いが,右水晶,左水晶のようにアキラルな分子がキラルな結晶構造を形成することがある。本研究者はこのアキラル化合物のキラル結晶化に着目し,ある種のアキラル化合物がアキラル結晶およびキラル結晶の多形を持ちかつアキラル結晶からキラル結晶へ相転移を引き起こすという興味深い現象を見出している。

結晶相転移によるキラリティーの発現

本研究ではこのアキラル結晶からキラル結晶への相転移現象の一般性およびメカニズムを探求し,結晶相転移後のキラリティー制御を試みる。これにより外部刺激による結晶相転移を利用したキラリティーの発現,反転といったキラル物性をコントロール可能なソフトクリスタルの開発を目指す。

公募班(2018-2019)

キラリティー制御が可能なソフトクリスタルの開拓

キーワード
キラル結晶、ソフトクリスタル、結晶相転移、円二色性スペクトル、有機結晶、キラリティー制御

研究概要

分子に右手型,左手型のキラリティーがあるように,結晶構造にもキラリティーをもつものが存在する。キラリティーを持たないアキラルな分子は結晶化する際にもアキラルな結晶構造をとることが多いが,右水晶,左水晶のようにアキラルな分子がキラルな結晶構造を形成することがある。本研究者はこのアキラル化合物のキラル結晶化に着目し,ある種のアキラル化合物がアキラル結晶およびキラル結晶の多形を持ちかつアキラル結晶からキラル結晶へ相転移を引き起こすという興味深い現象を見出している。

結晶相転移によるキラリティーの発現

本研究ではこのアキラル結晶からキラル結晶への相転移現象の一般性およびメカニズムを探求し,結晶相転移後のキラリティー制御を試みる。これにより外部刺激による結晶相転移を利用したキラリティーの発現,反転といったキラル物性をコントロール可能なソフトクリスタルの開発を目指す。

研究業績

査読付発表論文

A01-19

  1. ”Circular dichroism spectroscopy of catalyst preequilibrium in asymmetric autocatalysis of pyrimidyl alkanol” A. Matsumoto*, A. Tanaka, Y. Kaimori, N. Hara, Y. Mikata, K. Soai, Chem. Commun., 57, 11209–11212 (2021).
  2. “Asymmetric autocatalysis triggered by triglycine sulfate with switchable chirality by altering the direction of the applied electric field” T. Kawasaki, Y. Kaimori, S. Shimada, N. Hara, S. Sato, K. Suzuki, T. Asahi, A. Matsumoto, K. Soai*, Chem. Commun., 57, 5999–6002 (2021).
  3. “Asymmetric Autocatalysis as a Link Between Crystal Chirality and Highly Enantioenriched Organic Compounds” K. Soai*, A. Matsumoto, T. Kawasaki, Isr. J. Chem., 61, 507–516 (2021).

関連ウェブサイト
連絡先
a-matsumoto[at]cc.nara-wu.ac.jp