【論文】A03班 高江 恭平 特任講師らの論文がProceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America に掲載されました

Emergent elastic fields induced by topological phase transitions: Impact of molecular chirality and steric anisotropy

K. Takae and T. Kawasaki

Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,Vol.119, no.14

DOI: 10.1073/pnas.2118492119

URL: https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/pnas.2118492119

キラルな分子からなるソフトクリスタルにおいて、らせん構造と渦巻き構造（ハーフスキルミオン相）とを、分子形状によって制御可能な分子モデルを新たに提案し、コンピューターシミュレーションによって相転移を制御することに成功した。分子がもつキラリティに由来して、隣り合った分子同士は、ねじれた配置をとるとき、安定になる。そこで、隣り合った楕円体分子間に働くねじれの強さを制御することで、上記のトポロジカル相を制御できることを明らかにした。さらに、分子結晶においては、このような構造の発生は分子配向の変化を伴うので、相転移に伴い大きなひずみが発生し、また応力で相転移を制御することが可能である。我々はこのような、力学的な相転移制御の物理原理を提供した。