Fast In Vivo Fixation of Double Network Hydrogel to Bone by Monetite Surface Hybridization
T. Nonoyama, L. Wang, R. Kiyama, N. Kashimura, K. Yasuda, S. Tanaka, T. Kurokawa and J. P. Gong
Journal of the Ceramic Society of Japan, 2021,129(9), 584-589
ゲル表面へのモネタイト融合によるダブルネットワークゲルの高速骨接着
ダブルネットワーク(DN)ゲルは、優れた耐荷重性や表面低摩擦性を有しており、人工軟骨用材料として期待されている一方で、埋植箇所の母床である骨組織への接着能はなく、90 wt%程度が水のため、医療用接着剤も十分機能しない。これまでに、骨への接着を達成するために、骨無機主成分であるハイドロキシアパタイト(HAp)をDNゲル表面に複合することで、埋植後4週で強い骨接着が認められた。しかしながら、臨床応用を考えると、より早い仮固定が必要である。そこでより早い骨接着を誘導するためにHApより溶解性が高いリン酸カルシウム結晶のモネタイトをDNゲルに被覆した。モネタイトDNゲルは、埋植後約1週で明らかな接着強度の上昇を示し、早期の仮固定が達成された。この早期固定と4週の強い接着を合わせることで、DNゲルの臨床における安定した接着が期待できる。