【論文】A03 グン 剣萍教授らの論文がJournal of Materials Chemistry B掲載され表紙に採択されました


Hydrogels Toughened by Biominerals as Energy-Dissipative Sacrificial Bonds

K. Fukao, K. Tanaka, R. Kiyama, T. Nonoyama and J. P. Gong

Journal of Materials Chemistry B, 2020, 8(24), 5184-5188

DOI: 10.1039/D0TB00833H

 

 

バイオミネラルを犠牲結合とした高靱性ハイドロゲル

有機・無機の複合である骨組織の強靭性の一つとして、無機物の破壊によるエネルギー散逸が挙げられる。これに習い、高分子ゲルに骨無機主成分である低結晶性ハイドロキシアパタイト(HAp)を複合化したところ、高分子ゲル単体と比べて500%を超える高靱性を示した。この強靭化は、HApのアモルファス成分の変形に起因しており、結晶化度が低いほど高い靭性を示すことが明らかになった。骨の無機成分の結晶化度がそれほど高くないことは、強い衝撃に対するエネルギー散逸機構に関係している可能性が示唆された。