【論文】A03 吉川 浩史准教授らの論文がChemSusChem掲載されCover Feature採択されました


Porous Metal Organic Frameworks Containing Reversible Disulfide Linkages as Cathode Materials for Li-Ion Batteries

Takeshi Shimizu, Heng Wang, Daiju Matsumura, Kei Mitsuhara, Toshiaki Ohta, and Hirofumi Yoshikawa

ChemSusChem, 2020, 13(9), 2256-2263

DOI: 10.1002/cssc.201903471

 

 

可逆なジスルフィド結合部位を有する金属有機構造体のリチウムイオン電池用正極材料への応用

 

硫黄は高容量正極活物質として大変期待されていますが、放電過程におけるシャトル効果などから、実用化に向けてはまだまだ解決しなければならない問題があります。本研究では、金属有機構造体(MOF)に硫黄の最小単位であるジスルフィド部位を固定化することで、充放電における動的ジスルフィド結合を実現し、その結果、シャトル効果が抑えられ、安定な電池特性が得られることを明らかにしました。また、MOFの空孔や次元性が電池特性に大きな影響を与えることも明らかにしました(下図)。このような手法は、高容量かつ安定な硫黄電池を実現するうえで、重要な手法になると思われます。なお、本論文は、Cover Featureに採択されました。