日本化学会第99春季年会(2019年3月16日~19日)において特別企画を3月19日に開催しました。
日本化学会第99春季年会 特別企画サイト:こちら
機能性をもつ柔らかな分子結晶の新展開
近年,機能性をもつ柔らかな分子結晶が注目を集めている。これらは,特定の蒸気にさらす,こするなど極めて弱いマクロな刺激に応答して発色したり,色を変えたりするなど目に見える性質が大きく変化する。そのため各種センサーなど新しい機能性材料への応用が期待されている。本特別企画では,そのような物質群のうちドナー・アクセプター系,キラリティー制御系など,従来にない無いタイプの機能性分子結晶について紹介する。さらに,その柔らかさや刺激に対する鋭敏な応答性などから解析が困難な系に対し,時間分解電子線回折や時間分解赤外分光など最先端の分析手段,および結晶シミュレーション技術を用いた理論的解析を適用して,そのメカニズムを探求した研究についても紹介する。
- 実施日:3月 19日 (火) 午後
- 会場:甲南大学 岡本キャンパス S2 会場(1号館 4階 141教室)
- プログラム
- 13:30-
- 主旨説明(九大院理)○恩田 健・加藤 昌子
- 13:40-
- D-π-A型蛍光性色素のメカノフルオロクロミズムの解明とソフトクリスタル群の構築(広島大院工)大山 陽介
- 14:05-
- 結晶相転移によるキラリティーの発現とコントロール(奈良女大理)松本 有正
- 14:30-
- 固相中での結晶多形変換における結晶の誕生・消滅とキラル伝搬(東理大研究推進機構総合研)黒田 玲子
- 14:55-
- ソフトクリスタルの光誘起現象を超高速時間分解電子線回折法で観察する(岡山大院自然・筑波大TREMS)羽田 真毅
- 15:20-
- 時間分解赤外分光を用いた柔らかい分子結晶における光機能の解明(九大院理)恩田 健
- 15:45-
- ソフトクリスタルの結晶計算と多形転移解析の技術考(豊橋技科大院工)後藤 仁志
- 16:10-
- 分子・分子性結晶の機能を解明するための計算化学ソフトウェアの利活用(コンフレックス)中山 尚史